みんな・・・・一体何なの・・・。
其の8 調査せよ、我等の恋敵!!
フッフッフ・・・・。
聞いたで。この耳でじっくり聞かせてもろたわ。
俺があんなんで逃げ出すと思ったら大間違いや。
やっぱり嘘やったんやな。
しかしのあの眼差し・・・。
他の連中に向けてるモンとちゃうな。
これでほぼ確定や。俺らの探しとった相手は・・・。
ジャッカル桑原や。(大きな勘違い)
そうと分かればこっちのモン。
覚悟しぃや・・・ジャッカル!!!
「跡部!!の好きなヤツが分かったで!!」
「忍足!テメェいつまでを独り占めしてんだよ!!まだ殴られてぇのか!?」
「そらもう、ええ時間過ごさせてもろたわ・・・やなくて!!聞いてや!!」
「そうですよ。静かにしてください、跡部さん。忍足先輩を殴るのなら後ででも出来ますよ。」
「それもそうだな。それで誰なんだ?」
鳳・・・お前、後で俺を殴るつもりやったんかいな。
何や、めっちゃ黒い気ぃするんは気のせいやろか?
まぁええわ。話し終わったら逃げるんが得策やな。
「それがな・・・聞いて驚くで?」
「誰誰!?気になるC〜!!」
「ジャッカルや。」
「「「「「えぇー!?」」」」」
お、めっちゃええリアクションや。
ちょっとおもろいな、この光景。
ん?跡部だけ他の奴等と違う顔やな。
「・・・・・・・・・・・。」
「どないしたんや跡部?」
「おそらく、お前の予想は外れだ。」
「な、何言うてんねん!!俺は確かにこの目で見極めて・・・。」
「俺のインサイトに間違いはねぇよ。」
跡部・・・・。
お前は何も見てへんやろ。
でも言われてみればそうやな。
ジャッカルなんかをが好きになるわけがないな。(極まりなく失礼)
この俺の美貌を持ってしても落とすのは一苦労なわけやし・・・。
「せやな・・・。もう少し様子見ってことにしとこか。」
「あぁ。この際試合はどうでもいい。何としても見つけ出せ。」
立海の人達が準備するからって戻ってきたけど・・・。
この人達、今何て言った?
この際試合はどうでもいい・・・・・?
あんた等何のために練習試合すんだよ。
真面目にテニスする気があんのかよ。
しかも何を見つけ出すんだか・・・。
ホンット変人だらけなんだから。
「あれ、お前どこに行ってたんだよ。」
「宍戸先輩!!会いたかったです!!」
私は本日2番目に良い笑顔を宍戸先輩に見せた。
1番目の良い笑顔はジャッカルさんに向けたものだ。
宍戸先輩は被害者顔じゃないけど・・・・何だろう、こう・・・。
やられキャラ?
あ、違う違う!!何て酷いことを!!
癒し系なんだ、癒し系。うん、そうそう。
「あー!!宍戸が抜け駆けしてる!!」
「くそくそ宍戸!!見てない隙に!!」
「抜け駆けじゃねぇよ!!」
「こう見えて宍戸もチャッカリしてるからな。」
「おい宍戸・・・覚えておくんだな。」
あぁ、やっぱりやられキャラ・・・いや、いじられキャラ?
おっと、また口が・・・。
でも、そんな宍戸さんも大好きです!!
「丸井君!!今日は俺と試合しよーよ!!」
「んー?芥川か?俺の天才的妙技、しっかり見てろよ!!」
「うんうん!!俺、スッゲー楽しみ!!」
ようやく両校揃って、練習試合開始らしい。
私はホントにやるのだろうかと激しく疑問に思っていたが、どうやらちゃんと行う様子。
てっきり、ただの親睦会ではないか思っていたのはもちろん内緒だ。
それにしても・・・芥川先輩が羨ましい。
丸井さんと仲がいいのかな。何だかお互い知ってるみたいだし。
ほんの一瞬、芥川先輩と仲良くなりたいと思った。
ほんの一瞬だけ。
「あ、!!俺の応援よろしくな!!」
やっぱり素敵・・・・vv
どこかの変人達とは大違い。
私は、それはもう最高の愛情を込めて手を振った。
「どう思う跡部?」
「あぁ・・・俺の勘ではあいつだな。」
「俺も考えが変わったわ。今度こそ確定やな。」
「「丸井ブン太。こいつが俺等の敵だ(や)。」」
こんな会話があったとも知らずに。
◇◇
あとがき
今回はあんまり溺愛されてませんね。
次回、愛ゆえに氷帝R陣がやらかします。(笑)